脳原性運動機能障害、身体障害者手帳の認定基準のQ&A

      2016/09/26

身体障害者手帳の認定基準のQ&A・【脳原性運動機能障害】

質問1.

特に上肢機能障害に関する紐むすびテストにおいて、著しい意欲低下や検査教示が理解できない、あるいは機能的に見て明らかに訓練効果が期待できるなどの理由によって、検査結果に信憑性が乏しい場合は、どのように取り扱うことになるのでしょうか?

回答1.

脳原性運動機能障害の程度等級の判定には、身体障害認定基準に定めるテストを実施することが原則ですが、乳幼児期の認定をはじめこの方法によりがたい場合は、肢体不自由一般のROM、MMTなどの方法を取らざるを得ない場合もあります。

質問2.

脳原性運動機能障害に関する身体障害認定基準中、
(1)「なお、乳幼児期に発現した障害によって脳原性運動機能障害と類似の症状を呈する者」とは、具体的にどのような障害をもつ者を指しているのでしょうか?

(2)また、「脳性麻痺」及びアの「乳幼児期以前に発現した類似の症状を呈する者」が、いずれも乳幼児期に身体障害者手帳を申請した場合は、脳原性運動機能障用と肢体不自由一般(上肢、下肢、体幹の機能障害)のどちらの認定基準を用いるべきかの判断に迷う場合がありますが、この使い分けについてはどのように考えるべきでしょうか?

(3)さらに、「脳原性運動機能障害と類似の症状を呈する者」ですが、「乳幼児期以降」に発現した場合は、どちらの身体障害認定基準によって判定するのでしょうか?

回答2.

(1)脳原性の障害としては、脳性麻痺の他、乳幼児期以前に発症した脳炎又は脳外傷、無酸素脳症等の後遺症等による全身性障害を有する者を想定しています。
また、脳原性の障害ではないが類似の症状を呈する障害としては、脊髄性麻痺等のように乳幼児期には原因が明らかにならない全身性障害を想定していることから、身体障害認定基準のような表現としたものです。

(2)「脳性麻痺」については原則的に脳原性運動機能障害用の認定基準をもって判定し、「乳幼児期以前に発現した類似の症状を呈する者」については、肢体不自由一般の認定基準を用いることが想定されていますが、どちらの場合においても申請時の年齢等によって、それぞれの身体障害認定基準によることが困難又は不利となる場合には、より適切に判定できる方の認定基準によって判定するよう、柔軟に取り扱う必要があります。

(3)この場合は、肢体不自由一般の身体障害認定基準によって判定することが適当です。

質問3.

一上肢の機能障害の程度を判定するための「5動作のテスト」に関しては、
(1)時間的条件が規定されていないが、それぞれどの程度の時間でできれば、できたものとして判断するのでしょうか?

(2)また、このテストは、必ず医師によって実施されることを要するのでしょうか?

回答3.

(1)5動作は、速やかに日常動作を実用レベルで行えるかを判定するものであり、具体的な基準を明示することは困難ですが、あえて例示するならば、各動作とも概ね1分以内でできる程度が目安と考えられます。

(2)原則として医師が行うことが望ましいが、診断医の指示に基づく場合は、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)等が実施してもかまいません。

質問4.

生後6か月頃の脳炎の後遺症で、幼少時に肢体不自由一般の身体障害認定基準に基づく上下肢不自由で認定されていた者が、紐むすびテスト等の可能となる年齢に達したため、脳原性運動機能障害の身体障害認定基準をもって再認定の申請が出された場合は、どのように取り扱うべきでしょうか?

回答4.

障害が乳幼児期以前に発症した脳病変によるものであるため、同一の障害に対する再認定であれば、本人の不利にならない方の認定基準を用いて再認定することが適当です。

質問5.

脳原性運動機能障害の1級が、1分間に18本の紐が結べるレベルであるのに対して、上肢不自由の1級は両上肢の機能の全廃であり、紐むすびが全くできないが、等級の設定に不均衡があるのではないでしょうか?

回答5.

幼少時からの脳原性運動機能障害について紐むすびテストを用いるのは、本人の日常生活における巧緻性や迅速性などの作業能力全般の評価を、端的に測定できるためです。
また、この障害区分は、特に生活経験の獲得の面で極めて不利な状態にある先天性の脳性麻痺等の障害に配慮した基準であることを理解してください。

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