聴覚・平衡機能障害、身体障害者手帳の認定基準のQ&A

      2017/07/27

全部で9つの質問に答えます。

身体障害者手帳の認定基準のQ&A・【聴覚・平衡機能障害】

質問1.

満3歳未満の乳幼児に係る認定で、ABR(聴性脳幹反応検査)等の検査結果を添えて両側耳感音性難聴として申請した場合であっても、純音検査が可能となる概ね満3歳時以降を待って身体障害認定することになるのでしょうか?

回答1.

乳幼児の認定においては、慎重な対応が必要です。聴力についてはオージオメータによる測定方法を主体としていますが、それができず、ABR等による客観的な判定が可能な場合については、純音聴力検査が可能となる年齢になった時点で将来再認定することを指導した上で、現時点で将来的に残存すると予想される障害の程度をもって身体障害認定することが可能です。

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質問2.

老人性難聴のある高齢者に対する身体障害認定については、どのように考えるべきでしょうか?

回答2.

高齢者の難聴については、単に聴力レベルの問題以外に、言葉が聞き分けられないなどの要因が関与している可能性があり、こうした場合は身体障害認定に際して困難を伴うことから、初度の認定を厳密に行う必要があります。また、必要に応じて将来再認定の指導をする場合もあり得ます。

質問3.

聴覚障害の認定において、気導聴力の測定は必須ですが、骨導聴力の測定も実施する必要があるのでしょうか?

回答3.

聴力レベルの測定には、一般的には気導聴力の測定をもって足りますが、診断書の内容には障害の種類を記入するのが通例であり、障害の種類によっては骨導聴力の測定が必要不可欠となる場合もあります。

質問4.

人工内耳埋め込み術後の一定の訓練によって、ある程度のコミュニケーション能力が獲得された場合、補聴器と同様に人工内耳の電源を切った状態で認定できると考えてよいのでしょうか?

回答4.

認定可能ですが、人工内耳の埋め込み術前の聴力レベルが明らかであれば、その検査データをもって認定することも可能です。

質問5.

オージオメータによる検査では、100dBの音が聞き取れないものは、105dBとして算定することとなっています。一方、平成12年改正のJIS規格に適合するオージオメータでは120dBまで測定可能ですが、この場合、120dBの音が聞き取れないものについては、当該値を125dBとして算定することになるのでしょうか?

回答5.

平均聴力レベルの算式においては、a、b、cのいずれの周波数においても、100dB以上の音が聞き取れないものについては、120dBまで測定できたとしてもすべて105dBとして計算することとなります。使用する検査機器等によって、身体障害者手帳の等級判定に差が生じないよう配慮する必要があります。

質問6.

語音明瞭度の測定においては、両耳による普通話声の最良の語音明瞭度をもって測定することとなっていますが、具体的にはどのように取り扱うのでしょうか?

回答6.

純音による平均聴力レベルの測定においては、左右別々に測定し、低い方の値をもって認定することが適当です。語音明瞭度の測定においても、左右別々に測定した後、高い方の値をもって認定するのが一般的です。

質問7.

「ろうあ」は、重複する障害として1級になると考えてよいのでしょうか?

回答7.

先天性ろうあ等の場合で、聴覚障害2級(両耳全ろう)と言語機能障害3級(音声言語による意思疎通ができないもの)に該当する場合は、合計指数により1級として認定することが適当です。

質問8.

脊髄性小脳変性症など、基本的に四肢体幹に器質的な異常がないにもかかわらず、歩行機能障害を伴う障害の場合は、平衡機能障害として認定することとされているが、脳梗塞、脳血栓等を原因とした小脳部位に起因する運動失調障害についても、その障害が永続する場合には同様の取扱いとするべきでしょうか?

回答8.

同様に取り扱うことが適当です。脊髄小脳変性症に限らず、脳梗塞等による運動失調障害による場合であっても、平衡機能障害よりも重度の四肢体幹の機能障害が生じた場合は、肢体不自由の身体障害認定基準をもって認定することはあり得ます。

質問9.

小脳全摘術後の平衡機能障害(3級)で身体障害者手帳を所持しているが、その後脳梗塞で著しい片麻痺となりました。基本的に平衡機能障害と肢体不自由は重複認定できないため、このように後発の障害によって明らかに障害が重度化した場合、どちらか一方の障害のみでは適切な等級判定をすることができません。
このような場合は両障害を肢体不自由の中で総合的に判断して等級決定し、身体障害者手帳再交付時には障害名を「上下肢機能障害」と記載して、「平衡機能障害」は削除すべきなのでしょうか?

回答9.

平衡機能障害は、器質的な四肢体幹の機能障害では認定しきれない他覚的な歩行障害を対象としていることから、肢体不自由との重複認定はしないのが原則です。

しかしながらこのような事例においては、歩行機能の障害の基礎にある「平衡機能障害+下肢機能障害」の状態を、「下肢機能障害(肢体不自由)」として総合的に等級を判定し、「上肢機能障害(肢体不自由)」の等級指数との合計指数によって総合等級を決定することはあり得ます。

このように総合的等級判定がなされる場合には、身体障害者手帳の障害名には「平衡機能障害」と「上下肢機能障害」の両方を併記することが適当です。

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