身体障害者手帳、所得税・住民税の割引

      2017/12/16

身体障害者手帳で、所得税と住民税が割引になりますよ。

身体障害者手帳と所得税・住民税

身体障害者手帳の制度 身体障害者手帳のメリット 身体障害者手帳と障害年金 身体障害者手帳と手当、補助金

所得税・住民税の割引、身体障害者手帳のメリット

具体的な税金の割引金額を、年収別に紹介します。

年間の税金割引額の目安を紹介

ここでは、所得税と住民税をあわせた、年間の税金割引額の目安を紹介します。
この金額が身体障害者手帳で、実際に税金が割引になる金額の目安です。

障害者・障害児本人に収入が無い場合は、両親などの扶養している人の、所得税・住民税が割引になります。

  • 手帳の等級が、1級と2級(特別障害者
  • 手帳の等級が、3級から6級

障害の程度が、重度と中軽度の2つの区分で、税金の割引金額が変わります。
重度の障害の「特別障害者」だと、より税金の割引金額が大きくなります。

身体障害者手帳が1級と2級の重度障害が、「特別障害者」です。

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税金の割引を受ける人の年収によって、割引になる金額が変わります。

年収550万円までの人

1年間の所得税と住民税が合計で、約3万9千円、割引になります。

手帳の等級が1級と2級の特別障害者の場合は、約5万円、の割引です。

ただし、税金を支払っていない非課税世帯は、元々の支払いがないので割引になりません。

年収550万円〜700万円の人

1年間の所得税と住民税が合計で、約5万3千円、割引になります。

手帳が1級と2級の特別障害者の場合は、約7万円、の割引です。

年収700万円〜1000万円の人

1年間の所得税と住民税が合計で、約8万円、割引になります。

手帳が1級と2級の特別障害者の場合は、約11万円、の割引です。

年収1000万円以上の人

1年間の所得税と住民税が合計で、約8万8千円、割引になります。

手帳が1級と2級の特別障害者の場合は、約11万6千円、の割引です。

年収が多い人ほど、税金の割引金額が大きくなります。

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所得税・住民税の計算方法、「障害者控除」

障害者控除と、所得税・住民税の計算方法を紹介します。

身体障害者手帳で「障害者控除」が受けられます。
障害者控除とは、税金が課税される金額を少なくしてくれる制度です。
障害者本人か、障害者を扶養している人が対象です。

この障害者控除の金額は、税金の割引金額ではありません。
所得税と住民税の計算では、所得から障害者控除の金額を差し引く。それに税率をかけて実際の税額を計算します。

つまり、障害者控除に、税率をかけた金額が、税金の割引金額になります。

障害の区分

所得税の
障害者控除

住民税の
障害者控除

一般の
障害者
3級から6級

27万円

26万円

特別
障害者
1級と2級

40万円

30万円

同居特別
障害者

70万円

53万円

身体障害者手帳の等級が、3級から6級の、一般の障害者では、所得税の障害者控除は「27万円」、住民税は「26万円」です。

身体障害者手帳の等級が、1級と2級の、特別障害者では、所得税の障害者控除は「40万円」、住民税は「30万円」です。

同居特別障害者とは?

家族と同居している特別障害者が、同居特別障害者です。

身体障害者手帳の等級が、1級と2級の特別障害者で、配偶者や親族から同居しながら扶養されている障害者のことです。
経済的な支援だけでも扶養関係には該当しますが、同居特別障害者の場合は、同居しているかが判断基準となります。

障害者施設などに入所している場合は、同居していないので、家族が経済的な援助をして扶養関係があっても、同居特別障害者ではなく、特別障害者となります。
障害者施設に通って、昼間にデイサービスを受けるだけなら、家族と同居になります。

特別障害者は、所得税の障害者控除は「70万円」、住民税は「53万円」です。

<具体例の計算>、所得税と住民税の割引額を計算

身体障害者手帳4級の子供を扶養する、年収600万円の父親の税金割引額

年収600万円程度なら、所得税の税率は10%です。住民税の税率は、所得に関係なく一律10%です。

税金の減免額を計算は、
(控除額)x(税率)=(減免額)となるので、
所得税、27万円x10%=約2万7千円
住民税、26万円x10%=約2万6千円

所得税と住民税の合計で、減免額は約5万3千円です。

障害者控除の金額に税率をかけると、割引額が計算できます。

障害者控除の対象者、誰の税金が安くなるのか?

対象者は、障害者本人か、扶養する親族

障害者本人か、扶養する家族が、税金の割引を受けられます。
  • 1、障害者を扶養する家族が対象者
  • 2、障害者本人が働いている場合は、本人が対象者
  • 3、本人の収入が少ない場合は、扶養する家族が対象者

障害者を扶養している親族が、所得税と住民税の障害者控除の対象者となります。

障害者本人が働いている場合は、その障害者本人が、所得税と住民税の障害者控除の対象者です。

ただし、障害者本人が仕事をしている場合でも、給与収入が年間103万円以下などの場合には、収入が少ないため、所得税・住民税を納税しません。
この場合には、その障害者を扶養している親族が障害者控除の対象者です。

親族以外の障害者を、同居して経済的に面倒を見ていても、残念ですが、所得税と住民税の障害者控除は受けられません。
障害者控除を受けるためには、婚姻や親族関係が必要です。

具体例で、障害者控除の対象者を説明します。

小学生の子供が身体障害者、会社員の父親が扶養している場合。

障害者控除は、会社員の父親です。

この場合は、小学生の障害児本人には収入がないので、会社員の父親が、所得税と住民税の障害者控除を受けることができます。
会社員の場合は、会社の年末調整で手続きを行います。

妻が身体障害者で収入なし、自営業の夫が扶養している場合。

障害者控除は、自営業の夫です。

障害者本人である妻の収入がないので、自営業の夫が障害者控除を受けることができます。
自営業なので、確定申告で障害者控除の手続きを行います。

兄が身体障害者で収入なし、自営業の弟が扶養している場合。

障害者控除は、自営業の弟です。

兄が成人してる場合でも、収入がなければ、弟が兄を扶養している関係になります。
自営業の場合は、確定申告で障害者控除の手続きを行います。

身体障害者本人の年間給与収入が80万円、会社員の親と同居している場合。

障害者控除は、会社員の親です。

身体障害者本人が働いていますが、給与収入が年間103万円以下です。収入が少ないため、障害者本人は、所得税と住民税を納税しません。
この場合は、同居して、障害者を扶養している会社員の親が、障害者控除を受けられます。親が会社の年末調整で、障害者控除の手続きを行います。

身体障害者本人の年間給与収入が200万円、親と同居している場合。

障害者控除は、障害者本人です。

身体障害者本人の給与収入が年間103万円を超えているので、障害者本人の収入に対して、所得税と住民税が課税されます。
この場合には、親と同居していても、障害者控除の対象者は、障害者本人です。
会社で働いている場合には年末調整、自営業の場合は確定申告で、障害者本人が手続きを行います。

障害者控除は、民法での配偶者・親族が条件です。

「民法での配偶者・親族」だけが認められる条件です。

障害者を扶養する人が、障害者控除を受けるには、「民法での配偶者・親族」が条件です。
仮に、親族ではない障害者を、善意で扶養していても、税法上の障害者控除は受けられません。

親族関係を決める法律の「民法」では、この3つを配偶者・親族としています。

  • 1、配偶者
  • 2、6親等内の血族
  • 3、3親等内の姻族
内縁の妻、事実婚はダメ。

民法では、戸籍を入れていない婚姻関係は認められません。
内縁の妻や、事実婚は、残念ですが、所得税・住民税の障害者控除は受けられません。

法による正式な養子縁組や里親里子はOK。

正式な養子縁組による親子関係や、児童福祉法による里親里子なら、障害者控除の対象になります。

結婚相手の連れ子はOK。

また、結婚相手の連れ子の場合は、養子縁組すれば自分の子となるので、当然親族になります。
養子縁組しなくても、結婚相手の連れ子は、配偶者の子なので1親等の姻族として、親族になります。

障害者控除の手続き方法は?、年末調整と確定申告

所得税・住民税が割引になる、障害者控除の申請手続きは、年末調整か確定申告で行います。

会社員・公務員は、年末調整で手続きします。

会社員の場合は、年末に会社が実施する「年末調整」で手続きを行います。
手続き方法は、会社の経理担当者に、身体障害者手帳を提示するか、手帳のコピーを提出するだけです。
会社員の他にも、公務員などの年末調整があるサラリーマンなら、簡単に手続きができます。

自営業者などは、確定申告で手続きします。

自営業者などの場合には、税務署での確定申告で障害者控除の手続きを行います。
この確定申告の場合には、身体障害者手帳のコピーの提出などは不要です。
確定申告書に記入するだけで、障害者控除が受けられます。

障害者控除が受けられる障害者とは?

身体障害者手帳を持つことが、障害者控除の条件です。

所得税や住民税の計算で、障害者控除を受けることができる身体障害者とは、身体障害者手帳の交付を受けることが条件です。
身体障害者手帳を持つ障害者だけが、法律上の身体障害者として認められるのです。

身体に障害があっても、身体障害者手帳がなければ、税金の障害者控除は適用されません。

ただ、手帳の申請手続きの途中なら、特例として、障害者控除が認めてもらえるルールがあります。

7級の場合は、身体障害者手帳がないので、障害者控除は受けられません。

身体障害者手帳がもらえるのは、障害の程度が1級から6級までです。
障害の程度が7級の場合は、身体障害者手帳は交付されません。

そのため、障害の程度が7級の場合は、身体障害者手帳がないので、残念ですが、所得税と住民税の障害者控除はできません。

身体障害者手帳があるか、ないか?それが障害者控除の判断基準です。

申請手続き中なら、まだ身体障害者手帳がなくてもOK。

12月31日の時点で、身体障害者手帳を申請中なら特例でセーフです。

身体障害者手帳の交付を受ける申請中の状態なら、特例として、まだ身体障害者手帳がなくても、障害者控除が認められます。

所得税と住民税の金額を計算する、基準となる日付は12月31日です。
その12月31日の時点で、身体障害者手帳の申請はしてたけど、実際の手帳の交付は、翌年の1月になった。
このような場合には、特例として、身体障害者手帳がなくても、障害者控除を認めてもらえます。

  • 1、身体障害者手帳の交付を申請中。
  • 2、手帳の交付を受けるための医師の診断書を持っている。

この2つの、どちらかの状態であれば、申請手続きの途中となります。

税金減免目的だけの、悪意を持った申請では、税金減免を認めない制度になっています。

また、12月31日の時点で、「明らかに身体障害者手帳の交付を受けられる障害があると認められる人であること」も、身体障害者手帳の申請途中で、障害者控除が認められる条件です。

つまり、手帳の申請手続きをしていれば、必ずOKというわけではありません。
その申請手続きによって、身体障害者手帳が実際に交付される程度の障害があることが条件ということです。

例えば、手帳申請が却下される程度の軽い障害なのに、12月31日時点で申請手続きだけを行なって、税金の減免を受けようとしても、障害者控除は受けられません。

「国税庁タックスアンサー、No.1186 身体障害者手帳等の交付を申請中である場合の障害者控除の適用について」

65歳以上の寝たきり高齢者、身体障害者手帳なしでも税金割引

寝たきりの高齢者なら、手帳に関係なく、税金割引が受けられます。

税金の割引は、65歳以上の寝たきり状態の高齢者なら、身体障害者手帳を持つ身体障害者に準じて、税金の割引が受けられます。

加齢が原因の、高齢者の寝たきり状態は、身体障害ではありません。
そのため、高齢による障害では、身体障害者手帳は交付されません。

しかし、身体障害者手帳を持つ障害者と、同等の障害として、市町村長などの認定を受けることで、税金の割引が受けられます。
さらに、身体障害者手帳の重度の1級・2級と同等と認定されれば、特別障害者として、障害者控除を受けることができます。

この高齢者の障害の認定は、市町村長や福祉事務所長などの、公的機関が行います。
福祉事務所とは、社会福祉法14条に基づいて都道府県市が設置する、身体障害者や老人などの福祉を援護する、公的な事務所です。

まとめ、身体障害者手帳で、所得税・住民税の割引

身体障害者手帳を持つ障害者本人か、その障害者を扶養する家族の税金が割引になる、障害者控除の制度。
会社員の家族は年末調整、自営業の家族は確定申告で、簡単に手続きができます。

身体障害者手帳があれば、本人か家族か、誰かの税金が安くなります。

税金のことは、わかりにくいですが、上手に活用すると、かなりの金額がお得になりますよ。

身体障害者手帳のメリットで、しっかり節税しましょう。

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