JRの新幹線が身体障害者手帳で「約3割引」です。
JR新幹線の割引サービス
JRの切符の割引額の一覧表と、JRの身体障害者割引のルールを紹介します。
身体障害者手帳で、JRの新幹線や、特急列車が割引になるメリットがあります。
JRのみどりの窓口で、身体障害者手帳を提示して切符を購入しましょう。
旅行の時には、忘れずに活用しましょう。
往復料金表、東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線
まずは、東京〜新大阪〜九州の新幹線の割引一覧表です。
出発地 | 行先・往復 |
正規の値段 (往復) |
割引後の値段 (往復) |
---|---|---|---|
東京 | 名古屋 | 22,180 | 15,920 |
東京 | 新大阪 | 28,900 | 20,140 |
東京 | 広島 | 35,820 | 26,500 |
東京 | 博多 | 43,120 | 32,080 |
名古屋 | 新大阪 | 13,120 | 9,760 |
名古屋 | 広島 | 28,460 | 20,040 |
名古屋 | 博多 | 34,840 | 25,960 |
新大阪 | 博多 | 28,680 | 21,000 |
博多 | 鹿児島 | 20,900 | 15,380 |
往復料金表、
東北・北海道・上越・北陸・秋田・山形新幹線
東京〜東北、新潟、北陸など、東京駅から大宮駅方面の新幹線の割引一覧表です。
出発地 | 行先・往復 |
正規の値段 (往復) |
割引後の値段 (往復) |
---|---|---|---|
東京 | 仙台 | 21,780 | 15,840 |
東京 | 盛岡 | 28,460 | 20,040 |
東京 | 新青森 | 31,640 | 23,520 |
東京 | 新潟 | 21,140 | 15,520 |
東京 | 山形 | 22,680 | 16,740 |
東京 | 秋田 | 33,620 | 25,760 |
東京 | 長野 | 16,400 | 12,400 |
東京 | 金沢 | 28,240 | 20,900 |
JRの身体障害者割引は、他の割引と同時に併用ができません。
新幹線だけの値段なら、ほとんどの場合で、身体障害者割引が一番お得です。
しかし、旅行でホテルに宿泊する場合は、新幹線と宿泊がパックになった、旅行会社の宿泊セットプランの方が安い場合もあります。
障害者割引より、宿泊セットプランの方が安いことがあります。
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JR身体障害者割引は往復割引と併用不可、学生割引など他の割引と重複できない。
JRの身体障害者割引と、往復割引や学生割引などの他の割引との比較を、具体的に丁寧に解説します。
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身体障害者手帳、バス・タクシーの割引サービスを、詳しく知りたい。
バスやタクシーの手帳の障害者割引を、具体的に丁寧に解説します。
身体障害者手帳の「旅客運賃減額」、JRの割引区分
JRの障害者割引は、身体障害者手帳の「旅客運賃減額」の区分で、内容が変わります。
全国のJRの駅のみどりの窓口で、身体障害者手帳を提示すると、身体障害者割引が受けられます。
このJRの身体障害者割引には、細かいルールが決められています。
JRの身体障害者割引には、第1種と第2種の区別があります。
身体障害者手帳には、「旅客運賃減額」という欄があり、そこに、第1種か、第2種かの区分が記入されています。
まずは、自分の身体障害者手帳の「旅客運賃減額」の種別を確認しましょう。
万が一、旅客運賃減額の種別が書いていなかったら、それは記入漏れです。
身体障害者手帳をもらった役所の窓口へ行って、第1種か第2種のどちらかを記入してもらいましょう。
手帳の等級は、1級から6級まであり、旅客運賃減額は、第1種と第2種があります。
なんだか、ややこしいですが、JRや交通機関の割引では、旅客運賃減額の区分で、割引内容が決まります。
第1種の方が、より重度の障害で、多くの割引が受けられます。
重度の障害だと、第1種に認定されます。中軽度の障害では、第2種になります。
「旅客運賃減額」が、第1種と認定されるのは、身体障害者手帳が次の等級の場合です。
「旅客運賃減額」第1種の手帳の等級 | |
---|---|
視覚障害 | 1級から3級と、4級の1 |
聴覚障害 | 2級と3級 |
上肢不自由 | 1級と、2級の1、2級の2 |
下肢不自由 | 1級と2級と、3級の1 |
体幹不自由 | 1級から3級 |
脳原性運動障害 |
上肢機能の1級と2級 移動機能の1級から3級 |
心臓・腎臓 呼吸器・小腸 |
1級から4級 |
ぼうこう・直腸 | 1級と3級 |
HIV・肝臓 | 1級から4級 |
この等級に該当すれば、「旅客運賃減額」が第1種になります。
身体障害者手帳を持っていれば、どんな障害の種類であっても、少なくとも第2種には認定されます。
この等級については、JRの「身体障害者旅客運賃割引規則」というルールで決められています。
身体障害者手帳の旅客運賃減額は、第1種か第2種のどちらかです。
JRの身体障害者割引、6つの前提条件
前提条件その1、全国のJRの統一ルール
身体障害者割引は、日本全国のJRの駅で同じルールです。
実は、JRって、日本全国で、同じ会社ではなく、それぞれの地域で、6つの会社に分かれています。
1、JR北海道
2、JR東日本
3、JR東海
4、JR西日本
5、JR四国
6、JR九州
しかし、どの地域のJRの駅でも、日本全国のJRの切符が購入できて、身体障害者手帳を提示すれば、障害者割引が受けられます。
「身体障害者旅客運賃割引規則」という、JR共通のルールで、身体障害者割引を決めています。
JRなら、どこでも安心の日本全国のネットワークなんですね。
前提条件その2、割引率は5割
JRでは、身体障害者手帳で切符の値段が5割引で、半額になります。
実際の計算では、片道の運賃に0.5をかけて、10円未満の端数は切り捨てで計算します。
ただし、全ての切符が5割引になるのではありません。
JRの新幹線や特急に乗るには、普通乗車券と特急券の2種類の切符が必要です。
そのうち、身体障害者手帳で半額になるのは普通乗車券です。
割引の対象となる切符には、利用する状況に応じて、いろんな条件があります。
特急を使わず100km以上乗れば、普通乗車券だけでいいので、ちょうど半額になります。
前提条件その3、12歳未満の障害児は、子供用の切符の5割引
障害児の子供は、大人の4分の1の値段です。
JRでは、12歳未満の子供の切符の値段は、大人の半額です。
子供の切符に、身体障害者割引が適用されると、大人の半額の半額で、大人の通常の値段の、4分の1の値段になります。
ただし、子供用の定期券は、4分の1の値段にはならずに、大人用定期券の半額のままで割引はありません。
ちなみに、JRでは、12歳になっても、小学校6年生が終わる3月31日までは、子供用の切符で乗車できます。
前提条件その4、特急券は障害者割引の対象外
結果的に、新幹線や特急では、合計金額の3割引くらいになります。
特急券は、身体障害者手帳で割引になりません。
JRの場合には、新幹線や特急列車に乗車する時には、乗車券の他に、特急券が必要です。
この特急券という、特急に乗るための切符は、残念ですが、身体障害者割引の対象外です。
新幹線や特急列車では、乗車券と特急券という2種類の切符のうち、乗車券1枚だけが、障害者割引で半額になります。
乗車券は障害者割引で半額でも、特急券には割引がありません。
前提条件その5、他の割引との併用はできない。
身体障害者割引は、往復割引との併用はできません。
身体障害者割引は、他の割引との併用はできません。
例えば、600kmを超える区間を往復する場合には、行き帰りともに乗車券が1割引になる、往復割引が適用されます。
しかし、残念ですが、この往復割引と身体障害者割引は、同時には適用できません。
往復割引は、たったの1割引。
身体障害者手帳を使った障害者割引が5割引と、往復割引より圧倒的に割引率が有利なので、結局は身体障害者割引を活用することになります。
ちなみに、「こども」用の切符に障害者割引が適用されるのは、「こども」用の切符の値段が元から大人の半額であって、「割引」で半額となってる訳ではないからです。
前提条件その6、切符の購入は、障害者本人が、みどりの窓口で。
身体障害者割引での切符の購入は、JRの駅のみどりの窓口で、障害者本人が手帳を提示します。
身体障害者割引で、切符を購入する時には、身体障害者手帳の本人確認が必要です。
そのため、切符の購入は、JRの駅のみどりの窓口で、障害者本人が手帳を提示します。
また、介護者も同時に障害者割引を受ける場合は、介護者もみどりの窓口で、同時に切符を購入しなければいけません。
ただ、新幹線の切符を事前に購入する場合などには、本人の外出が不自由などの理由で、代理人での切符の購入を、特別に認めてくれる場合があります。
この場合でも、切符を購入する時に、駅員への身体障害者手帳の提示は必要です。
自動券売機では、障害者割引の切符は購入できません。
しかし、自動券売機で、子供用の切符を購入することで、障害者割引の切符として、特別に取り扱ってくれる場合もあります。
障害者割引では、切符が半額となるので、大人の障害者割引の値段が、子供用の切符と同じ値段になるからです。
これは、JRの駅員から特別に認められた場合だけのルールで、障害者割引の原則は、みどりの窓口での購入です。
せっかくの身体障害者のための制度です。ルールやマナーを守りましょう。
<ケース1>身体障害者本人が、単独で乗車する場合。
・普通乗車券
・片道100km超
この2つが、障害者が1人でJRを利用する割引条件です。
単独利用の条件その1、普通乗車券が割引
障害者本人が1人単独でJRを利用する場合に、身体障害者割引の対象となる切符は、普通乗車券です。
普通乗車券には、3種類があります。
- 片道乗車券
- 往復乗車券
- 連続乗車券
目的地まで片道だけの片道乗車券は、もちろん身体障害者割引の対象ですが、目的地まで行き帰り往復する往復乗車券でも、身体障害者割引が適用されます。
連続乗車券とは、経路の途中で折り返す場合など、一部区間が重なる場合の切符です。この連続乗車券も、普通乗車券の一種なので、身体障害者割引が適用になります。
特急券は、身体障害者割引の対象外です。
また、11枚つづりの回数券や、遊園地の入場券とセットになった切符などは、身体障害者割引になりません。
単独利用の条件その2、片道100km超の区間
単独利用は片道100kmを超える場合だけ、100km以下の近距離は対象外です。
単独利用の場合では、乗車券の片道の距離が、100kmを超える区間だけが、身体障害者割引の対象になります。
100km以下の、近距離の切符は、割引の対象外です。
片道100kmを超える区間を往復する場合には、往復乗車券も身体障害者割引の対象です。
また、連続乗車券の場合では、100kmを超える券片であれば、身体障害者割引の対象になります。
<ケース2>身体障害者と、その介護者が同時に乗車する場合。
・第1種の障害者と介護者
・距離の制限なし
・普通乗車券と回数券
この3つが、介護者付きの条件です。
障害者本人と、その介護者1名が、同時にJRを利用する場合には、身体障害者割引を受ける条件が3つあります。
介護者付きの条件その1、第1種の障害者本人と介護者1名が割引。
身体障害者手帳の旅客運賃減額の種別が、第1種の場合には、障害者本人と、同伴する介護者1名も障害者割引の対象となります。
もちろん障害者本人は5割引、同伴する介護者1名も、身体障害者割引が適用され5割引となります。
たとえ、同伴する介護者が複数名いても、割引が適用される介護者は1名だけです。
身体障害者手帳の旅客運賃減額が、第2種の場合には介護者が同伴しても、その介護者には、身体障害者割引は適用されません。
第2種では、単独利用の<ケース1>の条件だけで、障害者割引が適用されます。
介護者付きの条件その2、距離に制限はなく、近距離でも割引。
第1種が介護者同伴なら、100km以下の近距離でも障害者割引です。
旅客運賃減額が第1種の身体障害者が、介護者と同時に乗車する場合には、距離に関係なく、身体障害者割引を受けることができます。
単独利用する<ケース1>では、100kmを超える区間が条件でしたが、介護者同伴であれば、100km以下でも、身体障害者割引が適用され5割引です。
隣の駅までJRに乗る時にも、身体障害者割引で半額になります。
つまり、第1種の身体障害者がJRを利用する場合には、誰かと同時の方が、割引を受けやすいってことです。
介護者付きの条件その3、普通乗車券と回数乗車券が割引。
第1種が介護者同伴なら、回数券も障害者割引です。
介護者と同時に利用する場合に、身体障害者割引の対象となるのは、普通乗車券と回数乗車券です。
単独利用の場合には、普通乗車券だけでしたが、介護者同伴なら、11枚つづりの回数乗車券でも、身体障害者割引が受けられます。
特急列車や新幹線に乗るときに必要な特急券は、単独利用のケースと同様に、残念ですが割引にはなりません。
実は、急行列車に必要な普通急行券という切符も、このケースの割引対象ではあるのですが、現在では急行列車が運行されていないので、意味がありません。
<ケース3>定期券で、身体障害者と介護者が乗車する場合。
定期券でも、身体障害者割引が適用されるケースがあります。障害者本人の単独利用では、定期券は障害者割引になりません。
定期券の条件その1、子供用の定期券は 、障害者割引の対象外
定期券の障害者割引が適用されるのは、大人用の定期乗車券だけです。
残念ですが、12歳未満の子供用の定期券には、障害者割引は適用されません。
定期券の条件その2、 通勤・通学のどちらでも割引
JRの定期券には、通勤定期券と通学定期券の2種類あります。
この通勤定期券と通学定期券、どちらの定期券でも、身体障害者割引が適用され5割引になります。
通学定期券とは、学校に通う目的で使用する定期券です。
JRの駅で購入する時には、学校の在学証明が必要です。
通勤定期券は、誰でも、どんな目的でも使用できる定期券です。
通勤じゃなくても、病院に通う通院でも、遊びに行く目的でも、使えます。
通学定期券メリットは、割引率が高く、お得なこと。
学校に通う学生を優遇している分、在学証明のチェックがあるんです。
それと、私鉄に比べて、JRの通学定期の割引がお得なのは有名な話です。
定期券の条件その3、第1種なら障害者本人と介護者1名が割引。
定期券の場合、第1種なら、障害者本人と介護者の両方が、障害者割引です。
旅客運賃減額が第1種なら、身体障害者本人の定期券と、同伴する介護者1名の定期券が、身体障害者割引で、5割引になります。
身体障害者の通院に、介護者が同伴する場合や、障害児の通学に、親が同伴して送り迎えする場合などに、活用できます。
ただし、子供用の定期券は、身体障害者割引の対象外です。
小学生以下の障害児の場合には、障害児本人の定期券には身体障害者割引が適用されず、同伴する介護者だけに、身体障害者割引が適用されます。
身体障害児本人に、障害者割引がないのに、介護者だけが障害者割引になるのは、ちょっと変だと思いますが、JRでは、そういうルールになっています。
また、障害者の通学に、介護者が同伴する場合では、学校に通う障害者は通学定期券を使用できます。
しかし、通学の同伴であっても、同伴する介護者は、学校に通うわけではないので、通学定期券は使用できず、通勤定期券を使用することになります。
なんだかややこしいですね。
定期券の条件その4、第2種なら、12歳未満の障害児に介護者が同伴する場合に割引。
旅客運賃減額が第2種の場合でも、限定的ですが、定期券の障害者割引が適用されます。
それが、12歳未満の第2種の障害児に、介護者が同伴する場合です。
この場合は、同伴する大人の介護者だけに、障害者割引が適用されます。
障害児本人は、子供のため、残念ですが、定期券の障害者割引が適用されません。
第2種の場合は、障害者が12歳以上になると、介護者が同伴しても、定期券の割引対象外となります。
ただし、小学生なら12歳になっても子供扱いのままです。
このように、定期券が身体障害者割引になる条件は、ややこしいですが、毎日使うことなので、それだけ割引金額が大きくなります。
定期券の条件は複雑ですが、条件に当てはまれば、しっかり活用しましょう。
ルール・マナーを守って、しっかり活用
身体障害者割引で購入した切符を使って、JRを利用する場合は、必ず身体障害者手帳を携帯します。
駅員や車掌から、身体障害者手帳の確認をされたら、必ず提示しなければいけません。
また、障害者割引で購入した介護者の切符は、障害者と同時に乗車する時以外では使用できません。
JRの障害者割引は、身体障害者のための、ありがたい制度です。
JRのみなさんへ感謝して、しっかり活用させてもらいましょう。
ルールやマナーを守って利用しよう。
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JR身体障害者割引は往復割引と併用不可、学生割引など他の割引と重複できない。
JRの身体障害者割引と、往復割引や学生割引などの他の割引との比較を、具体的に丁寧に解説します。
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身体障害者手帳、バス・タクシーの割引サービスを、詳しく知りたい。
バスやタクシーの手帳の障害者割引を、具体的に丁寧に解説します。
メニュー / 身体障害者手帳
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