肝臓機能障害の身体障害者手帳認定要領

      2017/07/27

身体障害者手帳は、障害程度等級表や認定基準によって、認定の手続きが行われます。
具体的な診断書の作成方法などは、この認定要領によって、手続きが行われます。

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身体障害者手帳認定要領、肝臓機能障害

1 診断書の作成について

身体障害者診断書においては、疾患等により永続的に肝臓機能の著しい低下のある状態について、その障害程度を認定するために必要な事項を記載します。併せて障害程度の認定に関する意見を付けます。

(1) 「総括表」について

ア「障害名」について
「肝臓機能障害」と記載します。

イ「原因となった疾病・外傷名」について
肝臓機能障害をきたした原因疾患名について、できる限り正確な名称を記載します。例えば単に「肝硬変」という記載にとどめることなく、「C型肝炎ウイルスに起因する肝硬変」「ウィルソン病による肝硬変」等のように種類の明らかなものは具体的に記載し、不明なときは疑わしい疾患名を記載します。
傷病発生年月日は初診日でもよく、それが不明確な場合は推定年月を記載します。

ウ「参考となる経過・現症」について
傷病の発生から現状に至る経過及び現症について、障害認定のうえで参考となる事項を詳細に記載します。
現症については、別様式診断書「肝臓の機能障害の状態及び所見」の所見欄の内容はすべて具体的に記載することが必要です。

エ「総合所見」について
経過及び現症からみて障害認定に必要な事項、特に肝臓機能、臨床症状、日常生活の制限の状態について明記し、併せて将来再認定の要否、時期等を必ず記載します。

(2)「肝臓の機能障害の状態及び所見」について

ア「肝臓機能障害の重症度」について
 肝性脳症、腹水、血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値の各診断・検査結果について、Child―Pugh分類により点数を付し、その合計点数と血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値の項目における3点の有無を記載します。この場合において、肝性脳症の昏睡度分類については犬山シンポジウム(1981年)によります。また、腹水については、原則として超音波検査、体重の増減、穿刺による排出量を勘案して見込まれる量が概ね1l以上を軽度、3l以上を中程度以上としますが、小児等の体重が概ね40kg以下の者については、薬剤によるコントロールが可能なものを軽度、薬剤によってコントロールできないものを中程度以上とします。

 肝臓機能障害の重症度は、90日以上(180日以内)の間隔をおいた連続する2回の検査により評価するものであり、それぞれの結果を記載します。
 なお、既に実施した90日以前(最長180日まで)の検査の結果を第1回の結果とすることとして差し支えありません。

イ「障害の変動に関する因子」について
 肝臓機能障害を悪化させる因子であるアルコールを、それぞれの検査日より前に180日以上摂取していないことについて、医師による確認を行います。また、それぞれの検査時において改善の可能性のある積極的治療を継続して実施しており、肝臓移植以外に改善が期待できないことについて、医師による確認を行います。

ウ「肝臓移植」について
 肝臓移植と抗免疫療法の実施の有無について記載します。複数回肝臓移植を行っている場合の実施年月日は、最初に実施した日付を記載します。

エ「補完的な肝機能診断、症状に影響する病歴、日常生活活動の制限」について
(ア) 原発性肝がん、特発性細菌性腹膜炎、胃食道静脈瘤の治療の既往
 医師による確定診断に基づく治療の既往とします。

(イ) 現在のB型肝炎又はC型肝炎ウイルスの持続的感染の確認
 HBs抗原検査あるいはHCV―RNA検査によって確認します。
 なお、持続的な感染については、180日以上の感染を意味します。

(ウ) 期間・回数・症状等の確認
 7日等の期間、1日1時間、2回等の頻度、倦怠感・易疲労感・嘔吐・嘔気・有痛性筋けいれんの症状の確認は、カルテに基づく医師の判断によるものとします。

(エ) 日・月の取扱い
 1日:0時から翌日の0時までを意味します。
 1月:連続する30日を意味します。暦月ではありません。

(オ) 月に7日以上
 連続する30日の間に7日以上(連続していなくてもかまわない)を意味します。

2 障害程度の認定について

(1) 肝臓機能障害の認定は、肝臓機能を基本とし、肝臓機能不全に基づく臨床症状、治療の状況、日常生活活動の制限の程度によって行うものです。

(2) 肝臓機能検査、臨床症状、治療の状況と日常生活活動の制限の程度との間に極端な不均衡が認められる場合には、慎重な取扱いをして認定する必要があります。

(3) 患者の訴えが重視される所見項目があるので、診察に際しては、患者の主訴や症候等の診療録への記載に努めること。

(4) 肝臓移植術を行った者の障害程度の認定は、現在の肝臓機能検査の結果にかかわらず、抗免疫療法を実施しないと仮定した場合の状態で行うものです。

(5) 身体障害認定基準を満たす検査結果を得るため、必要な治療の時期を遅らせる等のことは、本認定制度の趣旨に合致しないことであり、厳に慎んでください。

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