身体障害者手帳の認定要領

小腸機能障害の身体障害者手帳認定要領

具体的な医師の診断書の作成方法は「認定要領」で手続きが行われます。

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手帳申請の診断書、様式その1「総括表」

小腸機能障害の診断書の様式、総括表です。

f1001

診断書の様式、法令で規定されています。

手帳の申請には、法令で規定された様式の診断書を、指定医師が作成し添付します。

身体障害者手帳は、障害程度等級表や認定基準によって、認定の手続きが行われます。

身体障害者手帳の申請には、医師の診断書と意見書を添付することが、身体障害者福祉法第15条で規定されています。
この診断書と意見書は、都道府県知事から指定された医師だけが作成することができます。

診断書とは、障害の診断内容を書いたもので、意見書とは、どの等級に該当するかの意見を書いたのものです。
知事が指定する医師は、身体障害者福祉法の第15条第1項、身体障害者福祉法施行令の第3条で、規定されています。

診断書と意見書は、身体障害者福祉法施行規則の第2条で規定された様式を使用します。

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認定要領、診断書「総括表」について

小腸機能障害の総括表の認定要領です。

身体障害者診断書においては、小腸切除又は小腸疾患により永続的な小腸機能の著しい低下のある状態について、その障害程度を認定するために必要な事項を記載します。併せて障害程度の認定に関する意見を付けます。

「総括表」について

ア「障害名」について
「小腸機能障害」と記載します。

イ「原因となった疾病・外傷名」について
小腸切除を行う疾患や病態としての「小腸間膜血管閉塞症」「小腸軸捻転症」「外傷」等又は永続的に小腸機能の著しい低下を伴う「クローン病」「腸管べーチェット病」「乳児期難治性下痢症」等を記載します。
傷病発生年月日については、初診日でもよく不明確な場合は推定年月を記載します。

ウ「参考となる経過・現症」について
通常のカルテに記載される内容のうち、特に身体障害者としての障害認定のために参考となる事項を摘記します。
現症について、別様式診断書「小腸の機能障害の状況及び所見」の所見欄に記載される内容は適宜省略してもよいです。

エ 「総合所見」について
経過及び現症からみて、障害認定に必要な事項、特に栄養維持の状態、症状の予測等について記載します。
なお、小腸切除(大量切除の場合を除く。)又は小腸疾患による小腸機能障害の場合は将来再認定を原則としているので、再認定の時期等についても記載すること。

手帳申請の診断書、様式その2「障害の状況及び所見」

小腸機能障害の診断書の様式、障害の状況及び所見です。

f1002

f1003

認定要領、診断書「障害の状況及び所見」について

小腸機能障害の状況及び所見の認定要領です。

ア 体重減少率については、最近3か月間の観察期間の推移を記載することとし、この場合の体重減少率とは、平常の体重からの減少の割合、又は(身長-100)×0.9の数値によって得られる標準的体重からの減少の割合をいうものです。

イ 小腸切除の場合は、切除小腸の部位及び長さ、残存小腸の部位及び長さに関する所見を、また、小腸疾患の場合は、疾患部位、範囲等の所見を明記します。

ウ 栄養維持の方法については、中心静脈栄養法、経腸栄養法、経口摂取の各々について、最近6か月間の経過観察により記載します。

エ 検査所見は、血清アルブミン濃度が最も重視されるが、その他の事項についても測定値を記載します。

認定要領、「障害程度の認定」について

障害程度の認定要領です。

(1) 小腸機能障害は、小腸切除によるものと小腸疾患によるものとがあり、それぞれについて障害程度の身体障害認定基準が示されているが、両者の併存する場合は、それら症状を合わせた状態をもって、該当する等級区分の身体障害認定基準に照らし障害程度を認定します。

(2) 小腸機能障害の障害程度の認定は、切除や病変の部位の状態に併せ、栄養維持の方法の如何をもって行うものであるから、診断書に記載された両者の内容を十分に確認しつつ障害程度を認定します。
したがって、両者の記載内容に妥当性を欠くと思われるものがある場合は、診断書を作成した指定医に診断内容を照会する等の慎重な配慮が必要です。

(3) 小腸疾患による場合、現症が重要であっても、悪性腫瘍の末期の状態にある場合は障害認定の対象とはならないものであるので留意すること。

(4) 障害認定は、小腸大量切除の場合以外は6か月の観察期間を経て行うものですが、その多くは症状の変化の予測されることから、将来再認定を要することとなるので、その要否や時期等については十分確認すること。

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