移動が困難な車椅子の身体障害者、外出などで役立つ5つの手帳のメリットを紹介します。
車椅子の身体障害者が特に使うべき5つのサービス。
自宅から外に出た途端、ちょっとした段差がそこら中にあります。
わずか数センチの段差でも、車椅子の身体障害者にとっては、乗り越えなれない障害になります。
スーパーに買い物に行く、こんな日常生活で当たり前の外出が、車椅子の身体障害者にとっては、難しいことです。
また、車椅子の身体障害者が自分一人で外出する場合、外出中に利用できるトイレが少ないのが問題です。
外出中にトイレに行かなくていいように、車椅子の身体障害者の多くは、前日から水分を控えて準備しています。
生活に必要な支援や、割引サービスなど、身体障害者手帳のメリットを活用しましょう。
1、タクシー、バス、鉄道の割引サービス
車椅子の身体障害者が移動するには、歩ける人に比べてお金がかかります。
電車の駅の多くは、バリアフリー化されて、エレベーターがあり、改札口からホームまで、車椅子の身体障害者が自分自身で移動できます。
ホームから電車に乗り込む時には、スロープなどで駅員の方から補助してもらえます。
しかし、車椅子の身体障害者にとっては、自宅から電車の駅に行くまでの道路が問題です。
道路には、ちょっとした段差があります。
その段差で車椅子が通れないことがあります。
また、歩道に電柱があって、幅が狭く車椅子が通行できないこともあります。
そうした場合は、車椅子の身体障害者は、電車の駅までが近くてもタクシーを利用することになります。
タクシーやバス、電車には、身体障害者向けの割引サービスがあります。
公共交通の割引は、ほとんどの場合、身体障害者手帳を提示するだけで、割引サービスが受けられます。
また、住んでいる自治体によっては、タクシーの無料利用チケットを支給してくれる場合もあります。
車椅子の身体障害者が移動するには、歩ける人に比べてお金がかかります。身体障害者手帳の割引メリットを、しっかりと活用しましょう。
2、バリアフリー公営住宅への優先入居
バリアフリー設備が整った住宅に入居して、車椅子でも自律できる。
車椅子の身体障害者の生活は、バリアフリー設備がない場合は、介助者なしでは、生活できません。
部屋の中の手すりなどの設備、トイレ、玄関や庭先の段差、自宅がバリアフリー対応でないと、車椅子の身体障害者は自立した日常生活が送れません。
自宅を改築して、バリアフリー設備を整備するのには、多額のお金がかかります。
改築には補助金が支給されますが、ほとんどの家庭では経済的理由から、自宅をバリアフリー対応に改築はできず、家族が日常生活を介助しているのが現実です。
最新の公営住宅などには、車椅子の身体障害者の生活に対応するように、バリアフリー設備が完備された部屋があります。
経済的な理由から、自宅のバリアフリー改築を諦めているなら、公営住宅への引越しも選択肢の一つです。
高齢者や障害者が、優先的に入居できるバリアフリー対応の公営住宅が整備された自治体もあります。
身体障害者手帳を持つ、車椅子利用の身体障害者なら、多くの自治体で公営住宅へ優先的に入居できます。
公営住宅はそれぞれの自治体が運営しているので、住んでいる市役所に確認しましょう。
3、自動車の税金の割引
車椅子の障害者にとって、自動車は欠かせません。
車椅子の身体障害者は、電車やバスなどの公共交通を利用するのが難しいので、自動車で移動せざるを得ない場合があります。
自分で自動車が運転できる身体障害者もいますし、家族や介助者が運転する自動車を利用する人もいます。
経済的に苦しくても、移動手段として自動車なしでは、日常生活が維持できない車椅子の身体障害者がいます。
身体障害者手帳があれば、自動車の税金が減免され、自動車の維持費が安くなります。
自動車の税金には、都道府県の税金である自動車税と自動車取得税、市町村の税金である軽自動車税があります。
これらの税金が減免されますが、細かいルールは、住んでいる地域によって違います。
4、所得税、住民税の割引サービス
身体障害者手帳があれば、所得税と住民税が割引になります。
この制度は障害者控除といい、税金を支払っている納税者が対象です。
身体障害者本人か、障害者を扶養している家族が対象です。
自分自身で仕事をして納税していれば、障害者本人が支払っている税金が割引になります。
仕事をしていない身体障害者の場合は、税金を納めてないので、割引は受けられません。
しかし、家族に扶養してもらって、その家族が所得税や住民税を納めていれば、その税金が割引になります。
手続きの方法は、税金の割引を受ける人が、会社の年末調整か、確定申告で、障害者控除を申請するだけです。
会社の手続きでは、身体障害者手帳のコピーを提出する場合があります。税務署での確定申告では、確定申告書に障害者控除を記入するだけで、身体障害者手帳の添付は必要ありません。
5、障害年金を受給する。
車椅子の身体障害者は、20歳以上であれば障害年金が支給される場合があります。
障害年金の制度は、身体障害者手帳とは、別の制度です。
障害年金の手続きは年金事務所が行うので、身体障害者手帳の手続きの市役所とは、窓口の別です。
身体障害者手帳を持っている障害者でも、障害年金の手続きを行わないと、受給できるお金がもらえません。
障害年金が支給される基準は、障害の種類によって決まっています。
車椅子を使う身体障害者であっても、障害の原因には種類があります。
下肢不自由の障害、体幹・脊柱の障害、平衡機能の障害など、車椅子を使うことになった障害の原因で、障害年金の支給基準が決まります。
まとめ、車椅子の障害者と身体障害者手帳の等級
障害者として、支援やサービスを受けるには、身体障害者手帳が必要です。
障害者向けのサービスを受けるためには、身体障害者手帳が必須です。
身体障害者手帳の等級は、障害の原因によって、認定基準が決まっています。
足が不自由なら、車椅子を使う障害の原因は、下肢不自由です。
しかし、車椅子を使う理由は、下肢不自由の他にも、体幹に障害がある場合や、平衡機能に障害がある場合があります。
また、2つ以上の複数の障害がある場合には、身体障害者手帳の等級の認定基準に特例があります。
さらに、障害の程度は、身体障害者手帳を認定された時点から、変化することもあります。
自分自身の障害の程度を、正しく評価してもらい、障害の程度に応じた支援やサービスを利用させてもらいましょう。
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